越後妻有トリエンナーレ・大地の芸術祭2009

6月に訪れた新潟県十日町を再び訪れ、
越後妻有トリエンナーレ大地の芸術祭2009を2日かけて回ってきました。


とにかく数が多くて、そして広い!
車で移動したのですが、全然回りきれない。
よくまあ、こんだけの数をこれだけ広大な土地に配置したものです。
スタッフの労力を考えると途方に暮れそう。


全部で350もある展示の観れたのは1/10程度でしょうか。
ですので、当ブログでも駆け足で紹介!



「福武ハウス」には日本・中国・韓国の有名画廊が集結。



越後松之山「森の学校」キョロロ内にある昆虫博物館。
アートとは関係ないですが、同行したアーティストの新野圭二郎と
ともに、一番はしゃいだのはここだったかもしれません。
かつての虫とり名人2人にとって、ザリガニ釣りや世界のクワガタ、なまずやどじょうが飼育されていたり、この虫とり博士の蝶のコレクションの部屋の輝きに触れた興奮は、正直アートを凌駕するものでした。



キョロロの中庭にて。ここの地下には、遠藤利克作「足下の水」という作品あり。 錆びた鉄の壁がなんともいえない味わいをかもし出してます。
キョロロの端には高い塔も聳え立っていて、その長い長い階段をふーふー言いながら上りきると、一面がガラス窓になっている展望台にたどり着きました。





マリーナ・アブラモヴィッチ「夢の家」

ここには泊まれるのですが、スリーピングスーツともいえるような奇妙な寝巻きがありました。上の棺の中で眠るわけ。




スラシ・クソンウォン「銀の蝶々(コンポジションが終わったら)」
思わず「ハイジ」を連想した巨大なブランコ。



山田健二「雪室宿」
巨大なビニールが被せられた小山は何だろう?と思って近づいてみると・・・



入り口が。ここから入ると雪の参道が現れ、そこをくぐると中はかまくらならぬホール状になっており、2頭のクマの毛皮が。作家の方がいらっしゃったので、話を聞かせてもらいましたが、これだけの巨大な雪の洞窟を作るには相当の苦労があったはず。作業者がバタバタ倒れるほどのヘビーな作業だったようです。



「囲 Kakoi」
古民家にほのかに灯るあかり。そこに浮かぶイメージ。
とても優しい気持ちにさせられる、こじんまりしたかわいい作品。



「光の館」

御存知、ジェームス・タレルのパーマネント作品。

畳の部屋に寝転んでいると、天井が開きます。
静謐さと大胆さのふり幅、場の居心地のよさ。
やはり泊まってみたいと思わせる作品でした。
(実際に泊まれます)

動画も追加でアップ!開閉シーン。




アントニー・ゴームリー「もうひとつの特異点


昔「特異点としての“わたくし”」という話をしたら、「私は特異じゃない」と言われてしまったことがあるのですが(苦笑)、特異点というのはビッグバンした宇宙の始まりの地点のことですね。
古民家の梁を縫うように張り巡らされたワイヤーの緊張感、そして特異点に浮かび上がる人間の身体の像。まさに特異点としてのわたくし、たる作品でした。
仕上げのプロさ、突き詰めたロジックのすごさ、場に寄りかかるのではなくコンセプトが自立しながら、しかもちゃんと場と融合している完成度。さすがにゴームリー。今回の展示の中でも1、2位を争う作品と個人的には感じました。



いやあ〜まったく紹介するにも一苦労な感じ。
今回は前半として、後半でも、回った作品をいくつか紹介したいと
思います。