『それでも恋するバルセロナ』

[映画]『それでも恋するバルセロナ

@2009年6月9日、六本木・アスミック・エース試写室

★★★★


監督/脚本:ウディ・アレン
出演:スカーレット・ヨハンソンペネロペ・クルスハビエル・バルデム


映画館を出たらすぐさまバルセロナに飛びたくなる。
アートを観て、ギターを聴いて、ワインを飲み、誰かに出会って恋に落ちるのだ!
・・・と、我が身を忘れて、誰もをそんな気にさせてくれるウディ・アレンの最新作。
ウディ・アレンの現役ぶりが年々増すのがスゴイ。
ユダヤ人でニューヨーカーの皮肉屋がバルセロナを舞台に恋愛映画撮るなんて・・・。


スカヨハはアレン監督作三作目。だんだん彼女が生身の人間に感じてきたのは、演技力が増したからか、それともいろんな作品に出ているからか。
容姿が整いすぎているので逆にスキのある役のほうが観ている方はギャップがあってイイ。
(にしても、ヨハンソンじゃなくて普通にジョハンソンという表記でいいのでは?なぜ??)

スペイン語でまくし立てるペネロペ・クルスを一々「英語で話せ」とバルデム演じるアーティストが正すのが笑える。

著名人コメントは女性陣大絶賛!
だけど、男性が観た方がいい映画じゃなかろか。
美女3人とできてしまう、とっても男に都合いい話にも関わらず、女性受けがいい作品なんてそうそうない。


やっぱりウディ・アレンが撮るからそうなるんであって、
たとえば、スコセッシがやったらもうベタベタで観てられないんじゃないか。


恋愛映画でいつも気になるのは出会いのシーンなのだが、
(映画というものは、だいたいそこはいい加減なのだが)
この作品も他聞に漏れず、すごくいい加減で素晴らしい。
レストランで目が合って女の子のいるテーブルに行って、
「これから飛行機に乗ろう。そこで3人でセックスしよう」と切り出す。
しかも、それで美女2人がホイホイ飛行機に乗ってしまうのだから街のマジックというか。


旅していると、高揚感ありえないことが言えたり、起こったりしますが、
そのありえない感じが伝わってくる。映画の中しかありえないことも旅してるとありえる。


でも、結局アメリカーナの2人も男を置いてNYに帰ってしまうトホホなところが、やっぱりウディ・アレン
煮え切らない感じは好き嫌い分かれるかもしれません。