アニメ「蒼天航路」の件


かなり出遅れましたが、
つい今しがた「蒼天航路」がアニメ化されたことを知り、
急いで放送第一話を観たのでした。
(どうやって観たのかって????)


全然悪くないですよ、
でも、
原作に強烈に思い入れがあるだけに、
簡単には語れないですねえ・・・。


横山光輝版「三国志」を読みふけり、
KOEIの「三國志」シリーズに
1980年代からハマりました。
ちなみに当時はPC98でプレイ。
もちろんパソコンなど持っていない中学生の自分は、
家電屋の店頭商品のパソコンに、
コピーしたフロッピーを差し込み、
しかも、
開店から閉店まで8人プレイでやり倒すという
非道な夢中ぶりでした(笑)。


原作の「蒼天」に関しては、
世界感しかり、キャラクター造形しかり、
作者の王欣太さんの“豪腕”でしか描き切れないであろう、
細部に神が宿るような緻密さを持った
圧倒的なスケール感が痛快で、
主人公・「魏」の曹操のスーパースターぶりは
まさに英雄像そのもの、
とにかくカッコイイんではあるんですが、


それでも僕はやっぱり「蜀」の劉備が好きと
思い知らされたのでした。


特に「蒼天」の劉備のダメっぷりはいい。
ダメだけど義侠心があり、人たらし。
歴史上の悪と言われている曹操は本当に悪なのか?
善玉の劉備は正義なのか?

勧善懲悪の横山三国志にはない視点が素晴らしい。


(あるテレビ番組の「日本人が好きな人物」に劉備よりも諸葛孔明よりも
曹操のほうがランクが上だったことには驚きました。まあゲームの影響ですよね)


で、アニメになると、
当たり前ですが、
王先生の過剰すぎる「筆力」がないわけです。
普通のアニメになっているんです。


原作の、とにかくはみ出した武将や軍師の
生き様に魅せられたわけですが、


そこがちょっとアニメでは
感じられなかったんで、
今後どうなるのか、静観したいと思います。


嗚呼!しかし!
なんでこんなに三国志に熱くなってしまうんでしょう(苦笑)。
レッドクリフ」のパート2も全く期待してないのですが、
結局観に行ってしまうと思います。


気付いたら生活の中に魏呉蜀が入り込んでしまっていて、
「おいらの嚢(ふくろ)にゃ、まだまだあきがある。」
とか心の中で名セリフをつぶやいてしまいます。